霜害(そうがい)について
コーヒー栽培において、一番厄介なのは霜害(そうがい)であろうと思われます。霜害とはブラジルや高地のコーヒー農園で見られる霜の被害のことです。
ブラジルでは6月から8月の時期に冷たい雨風が吹くと、霜が降りるときがあります。そうした場合、その年の収穫には直接的な影響はありませんが(5月にはコーヒーの収穫が始まっているため)、翌年に収穫量が大幅に減ることになります。
霜が降りると、コーヒーの葉が茶褐色になって、最悪のケースですと、枝葉だけではなく、木全体が枯れてしまいます。被害面積は広範囲に及ぶので回復には数年を要するといわれています。
過去に霜害があって大変な損害をもたらしたことがありました。ブラジルでは1975年のコーヒーの総生産量は3200万袋でしたが、76年、77年の霜害によって、生産量は800万袋にまで減りました。結果として、コーヒー相場の価格は5倍にあがりました。