コーヒーカップの形
コーヒーカップにはいろいろな形や厚みのものがあります。普段のコーヒーでもカップを変えてみると、味の違いを感じることになるでしょう。
コーヒーカップを選ぶときには注意したい点がいくつかあります。まず、カップの縁ですが、これは厚過ぎないほうが香りを感じやすくなります。
カップの形は縦長のほうがコーヒーが冷めにくいという利点があります。
素材は磁器かボーンチャイナがいいでしょう。
ここでは、いろいろあるコーヒーカップの特徴について解説します。
レギュラーカップ
110〜140mlぐらいのコーヒーを入れるのに適しています。コーヒーカップとしては最も一般的なものです。ティーカップとくらべると縦長なのが特徴です。
モーニングカップ
160〜180mlぐらいの、たくさんの量を飲みたいときに最適なカップです。喫茶店ではカフェオレやアメリカンコーヒーを出すときに使われるカップです。
カプチーノカップ
口径が広くなっていますが、これはカプチーノの泡がきれいにのるようにするためです。また、熱や香りを逃さないよう厚みのある磁器で作られています。
デミタス
レギュラーカップの半分ほどの大きさです。エスプレッソや深煎りのコーヒーを飲むときに使われます。ちなみに、デミとは「少量」であり、タスとは「カップ」を意味します。
エスプレッソカップ
エスプレッソを淹れたときにできるクレマを持続させる構造になっています。
カフェオレボウル
取っ手がなく、口径が広いのが特徴です。かつて、パリの人々はカップにコーヒーと牛乳を注いで、その中に硬くなったパンを浸して食べたといわれています。そのときに、カップの口が広くなっているほうが、パンを牛乳に浸しやすいからという理由で、お椀のような形になったともいわれています。19世紀にはスープボウルと呼ばれていました。
マグカップ
マグカップは取っ手のついた筒型のカップのことです。たっぷりとコーヒーを飲みたいときには適しています。
カップの取っ手とスプーンは右か左か
コーヒーカップのセットの仕方には、アメリカ式と英国式があります。取っ手とスプーンを右側に置くのがアメリカ式です。英国式はカップの取っ手を左側に向けて、スプーンは右側に置きます。スプーンを使い終えたら、カップを回して右側に取っ手がくるようにします。
ただし、これは厳密なルールではないようです。
なぜ、コーヒーと紅茶のカップは形が違うのか
17世紀初頭まで、コーヒーも紅茶も、どちらも同じ器で飲まれていたようです。
現在では、コーヒーカップとティーカップは区別されて販売されています。
コーヒーカップは縦長の形をしていて、ティーカップは朝顔のように開いた形になっています。
コーヒーカップの場合、コーヒーが冷めにくいように縦長になっていて、ティーカップは紅茶の水色がより美しく見えるように開いた形をしているのです。