コーヒーの原料
コーヒーはまさに学名を「コーヒーノキ」という木の果実の種子から作られます。原産地はエチオピアのアビシニア高原で、アカネ科の常緑樹です。アカネ科は熱帯地方を中心におよそ500属、6000種が分布する植物群です。
コーヒーノキは何もしなければ8メートルほどまで成長しますが、栽培するときには普通、2メートルぐらいの高さに剪定されます。収穫作業がしやすいようにするためです。
コーヒーノキの種子をまいたあと、5年ほどで花が咲いて実がなります。
コーヒーの花は開花したあと2日ぐらいで散ってしまいます。
最初の頃、実は緑色をしていて固いですが、だんだんと黄色くなっていき、最後は赤くなります。開花してから果実が成熟するまでには半年以上かかります。熟したコーヒーの果実はサクランボに似ているので、コーヒーチェリーと呼ばれます。この果実の種子がコーヒーの原料となるコーヒー豆です。
コーヒーの実の中身
コーヒーの実のアウタースキン(外皮)と果肉を取り除くと、コーヒーの種子があらわれます。この種子はパーチメント(内果皮)に包まれています。パーチメントというのはコーヒーの種子を包んでいる茶色の皮のことです。その内側にあるシルバースキン(銀皮)を取り除くと、生豆の状態になります。
フラットビーンズとピーベリーについて
熟したコーヒーの実の真ん中には種子があります。通常、実には楕円形の二粒の種子が向かい合って入っていて、その接する面は平らになっています。これはフラットビーンズと呼ばれます。丸くなった種子が一粒入っていることもありますが、これはピーベリーと呼ばれます。
ピーベリーは丸くて焙煎しやすいことから珍重されていますが、味は通常のコーヒー豆と変わりません。