焙煎の知識
焙煎とは
焙煎(ロースト)とは、生のコーヒー豆を火力を用いて煎ることです。上手に焙煎されたコーヒー豆は、豆のもつ酸味や苦味、香りなどが最大限に引き出されます。
よい焙煎豆かどうかを見極めるポイント
うまく焙煎されたコーヒー豆は大きくふくらんで表面にシワがありません。また、ツヤツヤとしていて、色にムラがありません。
焙煎の種類と段階
コーヒー豆の焙煎の種類は大別すると、浅煎り、中煎り、深煎りに分けられます。浅煎りは酸味が強くて、独特の香りがします。深く煎れば煎るほど酸味は失われていき、苦味が発生してきます。
焙煎度を測る目安として現在よく用いられているのがアメリカの8段階方式の焙煎チャートです。
ライトロースト(Light Roast) |
浅煎り |
煎りは一番浅く、コクや香りがほとんどありません。一般的に、飲用には不向きであり、テスト用に用いられます。 |
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シナモンロースト(Cinnamon Roast) |
浅煎り |
豆の色はシナモン色です。少しずつ香りが出てきます。ライトよりは香りが良いですが、酸味が強く残っています。 |
ミディアムロースト(Medium Roast) |
中煎り |
香りがよくてまろやかな酸味が特徴です。アメリカンコーヒーに適した焙煎度合いです。 |
ハイロースト(High Roast) |
中煎り |
ブルーマウンテンやキリマンジャロに合う煎り方です。日本でも一般的な煎り方です。酸味が抑えられて、苦味と甘みが増してきます。 |
シティロースト(City Roast) |
中煎り |
コロンビア、ブラジルに合う煎り方です。シティとはニューヨークシティを指します。また、ジャーマンローストとも呼ばれます。 |
フルシティロースト(Full City Roast) |
深煎り |
やや深煎りであり、シティローストとはコクの質感が変わります。また、酸味はほとんど感じられなくなります。アイスコーヒー向きとされています。 |
フレンチロースト(French Roast) |
深煎り |
苦味が強いのが特徴です。少しばかり、焦げと煙の香味があります。カフェ・オ・レのようなヨーロッパのコーヒーに向いています。 |
イタリアンロースト(Italian Roast) |
深煎り |
豆の色は黒色であり、表面にはオイルが浮いてきます。苦味の質が強く刺激的で、舌に残るようになります。エスプレッソに用います。 |